かなで便り Kanade news

刑法・刑訴法令和5年改正について②

2023.10.31

刑法・刑訴法令和5年改正について② 今回は、令和5年の刑法・刑事訴訟法分野における2つの大きな改正の内、保釈について触れたいと思います。近時、保釈中に逃亡を図る被告人の存在がクローズアップされたことも議論の基礎となっています。有名なところでは、日産の元社長カルロスゴーン氏の逃亡事件などもありました。…

人権擁護大会に参加しました

2023.10.16

 本年10月5日及び同月6日、長野市において人権擁護大会が開催され、参加しました。  弁護士は、基本的人権の擁護と社会正義の実現という弁護士の使命を果たすべく人権擁護活動を実践するとともに、弁護士会として、人権課題についての調査・研究を行い、各種の提言を行っています。  人権擁護大会は、そうした人権…

一般事業主行動計画策定のお知らせ

2023.10.03

弁護士の樋口です。 当事務所では,次世代育成支援対策推進法12条4項の規定に基づき,妊娠中の労働者及び子育てを行う労働者等の職業生活と家庭生活との両立等を支援するための雇用環境の整備を目的として,一般事業主行動計画を策定しました。 そこで,次世代育成支援対策推進法12条5項の規定に基づき,策定した上…

刑法・刑訴法令和5年改正について

2023.09.26

 令和5年、刑法・刑事訴訟法の分野において2つの大きな改正が行われました。一つは性犯罪について、もう一つは保釈に関してです。 今回は、性犯罪の改正について触れたいと思います。紙面の都合もありますおで、今回はその中から以下の2点について触れたいと思います。 1 不同意性交等罪(刑法177条)、不同意わ…

所有者不明土地(建物)管理制度について

2023.08.30

 弁護士の樋口です。  2023年2月のかなで便りにおいて,いわゆる“所有者不明土地”の問題を解決するため「民法等の一部を改正する法律(令和3年法律第25号)」が成立し,その1つとして,相続登記の申請が義務化されたことをお伝えしました。  今回は,上記法律成立に伴い新設された「所有者不明土地管理制度…

千葉県中小企業活性化協議会セミナーに参加しました

2023.07.07

 令和5年7月5日に、千葉商工会議所で、「千葉県中小企業活性化協議会セミナー~再チャレンジ支援・経営者保証ガイドライン~」が開催され、参加しました。  平成25年に経営者保証ガイドラインが策定されて以後、法人を破産させる場合でも、経営者保証人に安易に破産手続を勧めることなく、ガイドラインに基づく保証…

相続財産清算人について

2023.05.31

 弁護士の樋口です。  以下の①や②の場合,利害関係人が,家庭裁判所に申立をすることで,相続財産清算人を選任してもらうことができます。 ① 身寄りがなく,相続人がそもそも誰もいなかった場合 ② 相続人全員が相続放棄をして,結果として相続する人がいなくなった場合  相続財産清算人は,亡くなった方の債権…

保釈中にGPSを装着させる改正刑訴法が成立しました

2023.05.15

保釈された際の被告にGPS端末を装着させる制度の導入などを盛り込んだ改正刑事訴訟法が5月10日参院本会議で可決成立しました。 改正法は、裁判所が保釈許可時に海外逃亡を防ぐ必要があると判断すれば被告にGPS端末の装着を命令できるようになります。 公布から5年以内に実施されます。 改正法は、日産自動車の…

令和4年度千葉県弁護士会副会長を務めて

2023.04.03

令和4年度、千葉県弁護士会の副会長を拝命しておりました。  これまで、千葉県弁護士会の会員ではあるものの、「弁護士会」という組織自体について深く考える機会はありませんでしたが、財務・人事担当役員となったため、組織としての弁護士会のあり方と真剣に向き合った一年となりました。  毎週1回の役員会、各種委…

相続登記の義務化について

2023.02.28

 弁護士の樋口です。  令和6年4月1日より,相続により不動産を取得した場合,取得を知った日から3年以内に,相続登記の申請が義務づけられます(不動産登記法76条の2)。正当な理由がなく相続登記をしなかった場合は,10万円以下の過料に処されることがあります(同法164条1項)。  これまでは,相続登記…