本年１０月５日及び同月６日、長野市において人権擁護大会が開催され、参加しました。
　弁護士は、基本的人権の擁護と社会正義の実現という弁護士の使命を果たすべく人権擁護活動を実践するとともに、弁護士会として、人権課題についての調査・研究を行い、各種の提言を行っています。
　人権擁護大会は、そうした人権課題に対する調査・研究の成果を発表し、問題点を共有した上、その改善や新たな制度の実現に向けた提言や決意を宣言・決議として表明する大切な行事で、年に１回開催されています。
　今年度の人権擁護大会のシンポジウムでは、①人権としての「医療アクセス」の保障、②地域の家庭裁判所が真に住民の人権保障の砦たりうるために、という２つの分科会が実施され、私は②に参加しました。
　家庭裁判所が社会的弱者支援の使命を担って生まれたという歴史的経緯や、家庭裁判所の人的物的基盤をなお一層充実させる必要性、司法のＩＴ化と家庭裁判所の役割など、改めて家庭裁判所について考えさせられる機会となりました。
　普段の業務では、なかなかこうした大きな問題を考える余裕はないので、こういう行事での研鑽を大切にしていきたいと思います。

〔弁護士　塩野大介〕