令和5年7月5日に、千葉商工会議所で、「千葉県中小企業活性化協議会セミナー～再チャレンジ支援・経営者保証ガイドライン～」が開催され、参加しました。
　平成25年に経営者保証ガイドラインが策定されて以後、法人を破産させる場合でも、経営者保証人に安易に破産手続を勧めることなく、ガイドラインに基づく保証債務の整理の可能性を検討することが主流となってきています。
　経営者保証ガイドラインに基づく債務整理を行う場合、手続として、①中小企業活性化協議会の再チャレンジ支援制度、②裁判所の特定調停の2つがあります。また、法人の整理と一体で行う場合には、③近時策定された「中小企業の事業再生等に関するガイドライン」に基づく第三者支援専門家の支援による手続も利用することができます。
　今回のセミナーでは、上記のうち①に関する諸問題が取り上げられ、金融機関の担当者や関連士業100名以上（目視）が参加していたように思われます。経営者保証ガイドラインへの関心が高まっていることを実感しましたので、私達弁護士も、安易に破産手続を経営者保証人に勧めることのないよう研鑽を積んでいきたいと思います。

〔弁護士　塩野大介〕